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第24回 コミュニケーションマネジメント計画書(3) (2014.11.14)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆コミュニケーションマネジメント計画書(3)

第20回に、コミュニケーションマネジメント計画書の作成は次の手順で作成すると
書きました。

・コミュニケーションニーズの把握
・ステークホルダー分析
・プロジェクト組織分析
・プロダクトプロセス分析
・コミュニケーション計画作成。

はじめてのプロジェクトマネジメント(20)
   〜コミュニケーションマネジメント計画書

第23回では、コミュニケーションニーズの把握について、書きました。

はじめてのプロジェクトマネジメント(23)
   〜コミュニケーションマネジメント計画書(2)

本号では、ステークホルダー分析って、何かってことについて記載します。


ここで、行うステークホルダー分析は、誰とどんなコミュニケーションが必要かを把握するための分析です。

ですので、まず、プロジェクトに関係するステークホルダー(プロジェクトの利害関係者)を洗い出します。

例えば、顧客の中でも、
・プロジェクトの成果物を利用する人
・成果物を作るために仕様などを相談する人
・契約に関わった人
・顧客の成果物を購入する人など、

顧客と言っても種々雑多です。
その人たちをひとくくりにするのではなく、それぞれをバイネームもしくは、部署などのグループとして、ステークホルダーを洗い出します。

顧客以外のステークホルダーは、プロジェクトマネジャーやチームメンバーの上司や部下・同僚、自社の調達部門、ベンダーなどです。

この方たちとどんなコミュニケーションが必要かを考えます。

そこでなのですが、コミュニケーションには、情報伝達作用、相互作用、影響作用の3種類あることを考えましょう。

情報伝達作用とは、情報を一方向に伝える作用であり、進捗をメンバーから伝えてもらう、上司に今のプロジェクト状況を伝えるなどのコミュニケーションです。

相互作用とは、お互いに働きかけ、応答しあうコミュニケーションですので、進捗をメンバーに問いかけて、答えてもらい、その状況について、メンバーに感謝することなどが相当します。

影響作用とは、一方が他方に影響を及ぼすことですので、コミュニケーションによって、相手に何か行動を要求するコミュニケーションです。

例えば、進捗をメンバーに問いかけて、答えてもらい、メンバーにその状況を感謝し、そして、さらにその良い状況が続く様な行動を促し、メンバーは自主的に良い行動をとって、そこまでがコミュニケーションです。

そのためには、プロジェクトがステークホルダーに望むこと、ステークホルダーがプロジェクトに望むことを分析(予測)し、そのためにどんなコミュニケーションが必要かを分析するのです。

次回は、プロジェクト組織分析、プロダクトプロセス分析について、取り上げます。


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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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