◆コミュニケーションに必要なもの(3)
前回は、コミュニケーションには次の動機が必要であることを述べました。
コミュニケーションに必要なもの(2)
・伝えたいことがある
・聞きたいことがある
そして、上記の中でも、『聞きたいことがある』動機のほうが、コミュニケーションとしての効率がよいことが実感できる演習について、書きました。
つまり、コミュニケーションは聞きたいことがある、知りたいことがあるという動機がないとコミュニケーションとして成立せず、一方的に情報を流しているだけになります。
言い換えれば、コミュニケーションの動機を生み出す、醸成すれば、コミュニケーションミスが起こりにくくなり、効率もよくなるはずです。
例えば、通常、グループ演習では、テーブルを2つあわせて、向い合わせ、もしくは、3辺に二人ずつで座っています。そうしますと、話をする場合、紙に書いて説明などをしますが、相手にわかりやすいような向きで絵を描いたり、文字を逆さまに書いて、相手から読めるようにしたりということを工夫するだけでも、知りたいという動機が増してきます。
また、ホワイトボードなどで議論をまとめていく場合にも、全員が見える場所にホワイトボードを置くようにするだけでも異なってきます。増してや、全員がホワイトボードに向かい、全員で描くことで『場』が共有でき、もっと知りたい、聞きたいという動機が増してきます。
レゴの演習では、説明するときに、テーブルの角に全員が集まり、同じ向きで説明しているPM役の方が一人だけいらっしゃいました。
コミュニケーションのレゴの演習は数10回行っていますが、全員と同じ向きで説明されていたのは今までにその方、お一人だけでした。
そのグループのコミュニケーションが効率的であったことは言うまでもありません。
また、そのような『場』を作って、そして説明をすること自体がリーダーシップとも言えます。
『場」を共有することを考えてみませんか。
説明するときに、相手の目線で話をしていますか?
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鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。
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