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第6回 戦略サイクルはプログラムである(2010.05.24)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆戦略サイクルはプログラムとして実現する

ここまであまり明確に書かなかったが、目的と目標を決め、戦略を策定していくという話は、プロジェクトとして実現するのは難しいケースが多い。むしろ、プログラムの実施の話である。戦略サイクル自体が、プロジェクトではなく、プログラムと考えるとわかりやすくなる。

ここで改めてプログラムとは何かという説明をしておきたい。よく、「共通の目的を持った複数のプロジェクトから構成される活動をプログラムという」とか、「プロジェクトをプログラムとして扱う」というような説明を聞いていると、あたかもプログラムは
「(個別)プロジェクトありき」
のように感じる。実際に、プログラムの話題になったときに、そのように捉えている人が多いことも事実だ。しかし、これは間違いである。


◆プログラムはプロジェクトの集合ではない

プログラムがプロジェクトの集合であるのは、「結果論」である

これは戦略サイクルに従って、プログラムをデザインを考えてみるとすぐに分かる。プログラムには目的がある。これは、おそらく、上位戦略(事業戦略や機能戦略)と直接的に関係する目的である。プログラムをデザインするとは、この目的に達成水準を加味した目標を設定し、その目標を達成するための活動を定義することである。このときに、目標の分担の仕方がいくつかある。

たとえば、食品メーカKは将来の海外展開を見据えて、中期計画(3年間)で茶飲料のカテゴリーでトップシェアを獲得することを戦略として掲げている。茶飲料の事業部では、

目的:茶飲料のカテゴリで総合売上げトップ
目標:3年後のシェア40%(現在30%)

という目的と目標を掲げたプログラムを行うことにしたとする。そして、マスタープランとしては、A、B、C、D、Eの5種のコンセプトのお茶を導入し、シナジーによる既存商品の売上げアップも含めて、10%のシェアアップを達成する。仮説として、
A:4%(1年目)
B:2%(1年目)
C:2%(2年目)
D:1%(2年目)
E:1%(2年目)
のシェアを狙う。これがプログラムの戦略になる。

ここで、このプログラムのデザインとしては、初年度、Aを開発し、市場投入して様子を見ながら、その結果を反映したBを開発するというデザインもあり得る。また、AとBを一挙に開発して市場投入することもあり得る。

前者の場合、A茶開発のプロジェクトの目的はプログラムの目的の「茶飲料のカテゴリで総合売上げトップ」であり、目標はたとえば、4%のシェア獲得とする。そして、このプロジェクトでは4%のシェアを獲得できるようなお茶の開発がミッションとなる。そして、その手段として、老舗茶店とのコラボレーションを行うことにした。これが、戦略サイクルでいうところの戦略立案になる。

そして、これらを与件としたプロジェクトを計画し、実施する。問題はこのあとで、たとえば発売6ヶ月後のシェアで評価するものとし、仮に3%のシェアしか取れなかったとすれば、Bの目標は3%にし、Bというお茶のコンセプトを当初の計画から変える必要がある。

このように、戦略サイクルは不確実な環境下において、仮説検証を繰り返し、調整しながら戦略課題(目的・目標)を達成していくプログラムに他ならない。


◆プログラムは目的・目標ありき

つまり、プログラムはプロジェクトありきではなく

「目的・目標ありき」

の活動である。初期の計画として、実施するプロジェクトは決まるが、それは「仮説」であり、どのようなプロジェクトをやるかは、そのときになってみないと分からないというのがプログラムマネジメントである。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「プロジェクトマネジャー養成マガジン」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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