戦略と戦術の間には
企業としてこうなりたいというビジョンがあり、そのビジョンを現実にするために戦略を策定する。そして、その戦略を実行するために戦術を考える
という関係があります。
例えばこういうことです。
この企業は使い捨ての食器を製造販売しており、長年、ユーザーの要望するものを提供するというビジョンを掲げ、そのため多品種の商品を低価格で提供することを戦略として事業展開してきました。しかし、近年、環境問題への関心が高くなり、ビジョンを実現していくには戦略を変える必要があり、環境にやさしい商品を提供することに変えていきました。
この戦略を実行するために、A社は、ストローやスプーン、フォークなどいくつかのプラスティック商品についてはリサイクル可能なプラスティックを使った商品開発をしました。そして、リサイクル制度を立ち上げるという戦術を採ろうとしました。しかし、リサイクルは技術的には可能でしたが、システム化しようとすると産業界、流通業界、消費者などの協力が必要で、非常に時間がかかることが判明しました。
そこで、この戦術のプライオリティを下げ、新たにプラスティック原料の廃止を戦略実行のための戦術とし、紙の原料を活用した代替商品を開発し、展開していきました。
この例のように、戦略は大きな方針(ビジョン)を実現するための方向性であり、概念の世界のものです。これを戦術という形で具体的なやり方に落としていくわけですが、重要なことは「行き来」です。
上の例でも見られるように戦術は必ずしも思ったようにいくとは限りません。そこで、もう一度戦略に立ち返り、その戦略の実行方法を考え直す必要があるのです。
このとき重要なのは、うまくいかなかった戦術から何を学び、うまくいった戦術から何を学ぶかで、それらをいかに次の戦術立案に活かしていけるかです。もちろん、戦術は戦略実行のためのアイデアですので、どれだけ多様なアイデアが出てくるが重要ですが、そのアイデアの源泉としてこの学習が事業の成否を決めるといっても過言ではありません。
戦略と戦術の基本的な関係は既に説明しましたように抽象と具象の行き来です。つまり、抽象的な戦略を具象化したものが戦術になります。戦略を戦術に落とし込むときには、これ以外にもコンセプチュアル思考の他の軸も意識する必要があります。つまり、
・戦略に対して、なぜその戦術なのかを分析的に説明できる
・主観的に妥当だと考えている戦略に対する戦術が客観的に妥当だと説明できる
・直観的に感じている戦術の戦略貢献が論理的に説明できる
・時間軸でみた場合、戦術は戦略実行の一部になっている
といった関係づけをして行きます。
本講座は、コンセプチュアル思考を活用して、このような戦略策定と戦術立案を体験する講座です。企業の戦略はもちろんですが、部門の戦略、事業の戦略、プロジェクトの戦略など、さまざまな戦略策定と戦略実行に関わっているリーダーにお勧めの講座です。
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