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第14回 プログラムのアーキテクチャ(2013.06.08)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆プログラムのアーキテクチャ

「P2M(プロジェクト&プログラムマネジメント)早わかり」の14回目です。
前回は、P2Mタワーの中層部分のプログラムについて、書きました。
今回は、プログラムのアーキテクチャについてです。

P2Mでは、「プログラムとは、全体使命を実現する複数のプロジェクトが有機的に統合された事業である」
と定義しています。

複数のプロジェクトを有機的に統合し、プログラムとして全体使命を実現するために、プロジェクト同士の関係を構造化することが必要であり、その構造化をアーキテクチャマネジメントにて行います。

アーキテクチャマネジメントで定義する、各プロジェクトの機能やそれぞれのプロジェクトの関係は、各プロジェクトを実行して、プログラムの全体使命を実現するためのプログラム計画のインプットとなります。
プログラム計画とは、プログラムWBSやプログラムスケジュール、プログラム予算、プログラムリスクなどのことです。

そのプログラムWBSやプログラムスケジュールを作成するために必要なものが、プロジェクトの構造化であり、各プロジェクトの実行順序などを含んだ関係であり、

・逐次型プロジェクト結合:各プロジェクトを順番に実行する
・サイクル型プロジェクト結合:前プロジェクトの経験を活かし、改善を行いながら、次プロジェクトを実行する
・同期並列型結合:複数の逐次型プロジェクトを重複で同時並行して実行する
        コンカレントエンジニアリングが著名である

の3つがあり、全体使命を実現するために、どの結合を選ぶかを決めていきます。

つまり、複数のプロジェクトをどのように実行し、各プロジェクト間で何を共有するのか、例えば、サイクル型プロジェクト結合の様に経験を活かすのか、それとも成果物を活かすのかなどをアーキテクチャマネジメントで計画し、プログラムの全体使命を実現していきますが、そもそも、プログラムに含まれるプロジェクトはどのように選ばれているのか、という疑問が出てくるはずです。

次回は、このあたりのプログラムに含まれているプロジェクトはどのように選ぶのかなどのプログラムマネジメントについて、PMI(R)のプログラムマネジメントと比較しながら、書き進めていきます。

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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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