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第23回 PMBOK(R)テンプレートの作成 その9(2008.12.19)

アイ・ツー・マネジメント 代表取締役 岡野 智加

今回のPMBOK(R)テンプレートの紹介は、プロジェクトマネジメント計画書に添付される各知識エリア毎のマネジメント計画書の最後のマネジメント計画書として、リスク・マネジメント計画書をご紹介したいと思います。PMBOK(R)のプロセスに従ってリスクをどのようにマネジメントするのかを記述したリスク・マネジメント計画書のサンプルを紹介します。

尚、ご紹介するテンプレートは、私が主査を行っております、PMI日本支部 PMBOK委員会 実用化ワーキング・グループで作成したもので、現在、PM日本支部会員であれば、PMI日本支部のホームページより無料でダウンロードすることができます。
事前にダウンロードしてから解説を読んで頂くと、より分かりやすいと思います。

■リスク・マネジメント計画書とは
リスク・マネジメント計画書とは、プロジェクトのリスクトをどのようにマネジメントするのかを記述した文書になります。
PMBOK(R)には以下のようにリスク・マネジメント計画書に記述する項目が記載されていますが、今回のテンプレートの作成趣旨としては、Howを記述する、つまり、リスク・マネジメントのプロセス(「リスク・マネジメント計画」、「リスク識別」、「定性的リスク分析」、「定量的リスク分析」、「リスク対応計画」、「リスクの監視コントロール」)を具体的にどのように実行するのかを記述しました。以下は、今回の作成趣旨で記述した場合、PMBOK(R)に記載されている項目を網羅できていることを示したものです。

 【PMBOK(R)に記載の項目】     【今回のテンプレートの目次】
 
  

■リスク・マネジメント方針
最初はマネジメント方針を記述します。
リスク・マネジメントに関する当プロジェクトの特徴、予算、プロセスを記述しました。



■リスク識別
本プロジェクトでのリスクを識別するプロセスの要領を記述します。
今回のサンプルプロジェクトでは、リスクを識別する際、リスク・チェックリストを使用します。
リスク・チェックリストの分類は、RBS(リスク・ブレークダウン・ストラクチャー)で分類しています。RBSの分類は以下の2.2の通りです。リスク・チェックリストのテンプレートについては次回のコラムでご紹介します。



■リスク分析
識別したリスクの優先順位を決めるためにリスクを分析する要領を記述します。
今回のサンプルプロジェクトでは、定性的リスク分析を行う要領を記述しました。




■リスク対応計画
優先順位に従ってリスクへの対応計画を策定する要領を記述します。
今回のプロジェクトでは、優先順位の高いリスクについては詳細なリスク対応計画を立案し、それを記述する「リスク対応計画シート」を作成しています。そのテンプレートについても次回紹介します。
尚、リスク識別〜対応計画までの情報は、「リスク登録簿」に記述しますが、その「リスク登録簿」のテンプレートも次回紹介します。


■リスクの監視コントロール
リスクを監視コントロールする要領について記述します。


■教訓DBの蓄積
リスクに関する教訓を蓄積するDBへ記録を行う要領を記述しました。


次回は、リスクに関するテンプレートである、「リスク・チェックリスト」、「リスク登録簿」、「リスク対応計画リート」のテンプレートを紹介します。

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 6.リスク計画書の書き方
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 8.コミュニケーション計画書の書き方
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 10.プロジェクト計画書の使い方と段階的詳細化
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著者紹介

岡野 智加    アイ・ツー・マネジメント 代表取締役

大手ISベンダーなどにてOracleをはじめとするソフト・トレーニングの講師経験を経て、現在、Microsoft Office Projectセミナーに特化した教育事業経営を行っている。
1998年に日本初の、プロジェクトマネジメントの世界標準であるPMBOKTM(Project Management Body of Knowledge)に準拠したMicrosoft Office Projectセミナープログラムを独自開発。これまでの単なる操作方法を習得するセミナーではなく、プロジェクトマネジメントプロセスに従ったMicrosoft Office Projectの実践的活用ノウハウが習得できるセミナーを開発。
開発当初からこの今までに無い実践的な内容のセミナーは、当時、プロジェクトマネジメントをいち早く導入しようとしていた日本の最大手企業から高い評価を得る。
マイクロソフト社からも評価され、、2002年には日本初の米国マイクロソフト社公認Microsoft Office Project Official Partnerに認定される。
2002年に出版した書籍は、これまでの単なる操作方法を解説する書籍ではなく、プロジェクトマネジメントのプロセスに従ったMicrosoft Office Projectの活用方法が解説されているということで、大ベストセラーとなり、売れ続けており、その後の書籍及び日本中のセミナー企業へ多大なる影響を与える等、Microsoft Office Project講師として日本におけるリーディングパーソンである。

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