第15回 PMBOK(R)テンプレートの作成 その1(2008.04.25)
「PMの基本!充実したテンプレートの作成 その1〜その7」では、Microsoft Office Project(以下本文ではMS Projectという)を使用するにあたって必須のテンプレートの作成についてお話しました。
その中でもお話しましたが、Microsoft Office Projectのテンプレートを作成するためには、自社におけるプロジェクトマネジメントのプロセスの標準化及び標準テンプレートが必要ですが、そのプロジェクトマネジメントの標準化及び標準テンプレートを作成するにあたってガイドとなるものが、PMBOK(R)(Project
Management Body of Knowledge)です。
今回からのコラムでは、PMBOK(R)に準拠したテンプレートの紹介を行っていきたいと思います。
尚、ご紹介するテンプレートは、私が主査を行っております、PMI日本京支部 PMBOK委員会 実用化ワーキング・グループで作成したもので、現在、PMI日本支部会員であれば、PMI日本支部のホームページより無料でダウンロードすることができます。
事前にダウンロードして解説を読んで頂くと、より分かりやすいと思います。
その1の今回は、PMBOK(R)のプロセスを標準化するために欠かせない、標準的なテンプレートにはどのようなものがあるのかについてお話します。
■標準的なPMBOK(R)プロセスのアウトプット一覧
PMBOK(R)のプロセスに従って社内のプロジェクトマネジメント・プロセスを標準化する際の、標準的なプロセスとそのアウトプットは以下のようになります。
今回ご紹介するテンプレートは、以下の標準的なPMBOK(R)プロセスの主要なアウトプットのテンプレートを作成しました。
尚、9つの知識エリアのうち、調達マネジメントは、企業において調達プロセスは確立されていることがほとんどなので、割愛しました。
■テンプレート文書の構成
上記は、どのプロセスで、どのようなテンプレートが必要かをまとめたものですが、文書の構成としては、以下のようになります。
PMBOK(R)には主要な3つの文書として、「プロジェクト憲章」、「スコープ記述書」、「プロジェクトマネジメント計画書」があります。
「プロジェクトマネジメント計画書」は、各知識エリアのマネジメント計画書が補助の計画書として、また、WBSをはじめとする各プロセスのアウトプットがその他構成要素として含まれます。
教訓管理表をはじめとする文書は、組織のプロセス資産として蓄積される文書のテンプレートになります。
■テンプレート一覧
次回より、一つ一つのテンプレートについて詳細に紹介していきますが、各テンプレートがどのようなドキュメントとして作成されているのかを以下に示します。
MS Projectファイルで作成したテンプレートは、一つのMS Projectファイルで一元管理することができます。
また、他のWordやExcelで作成したテンプレートも、MS Projectの関連タスクのメモに添付するか、またはハイパーリンクを設定することによって、MS Projectファイルから簡単にアクセスすることができます。
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著者紹介
岡野 智加 アイ・ツー・マネジメント 代表取締役
大手ISベンダーなどにてOracleをはじめとするソフト・トレーニングの講師経験を経て、現在、Microsoft Office Projectセミナーに特化した教育事業経営を行っている。
1998年に日本初の、プロジェクトマネジメントの世界標準であるPMBOKTM(Project Management Body of Knowledge)に準拠したMicrosoft
Office Projectセミナープログラムを独自開発。これまでの単なる操作方法を習得するセミナーではなく、プロジェクトマネジメントプロセスに従ったMicrosoft
Office Projectの実践的活用ノウハウが習得できるセミナーを開発。
開発当初からこの今までに無い実践的な内容のセミナーは、当時、プロジェクトマネジメントをいち早く導入しようとしていた日本の最大手企業から高い評価を得る。
マイクロソフト社からも評価され、、2002年には日本初の米国マイクロソフト社公認Microsoft Office Project Official Partnerに認定される。
2002年に出版した書籍は、これまでの単なる操作方法を解説する書籍ではなく、プロジェクトマネジメントのプロセスに従ったMicrosoft Office Projectの活用方法が解説されているということで、大ベストセラーとなり、売れ続けており、その後の書籍及び日本中のセミナー企業へ多大なる影響を与える等、Microsoft Office Project講師として日本におけるリーディングパーソンである。
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