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第8回 プロジェクトマネジメントプロセスとリーダーシップ〜計画プロセス(2007.11.27)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆はじめに

前回はプロジェクトリーダーシップの概要について解説し、また、プロジェクトの立ち上げ時に必要になるリーダーシップについて述べた。今回は、前回の続きで、計画時に必要なリーダーシップ行動について考えてみたい。まず、図1は計画におけるリーダーシップ行動の原則を表現したものである。おおむね、このような方向性でのリーダーシップ行動が求められる。

   
      図1:計画の構造


次に、前回同様、リーダーシップ行動をメンバーに対するもの、ステークホルダに対するもの、そして、プロジェクト活動全体に対するものと分けて考えてみよう。


◆チームに対するリーダーシップ行動のポイント

チームに対するリーダーシップ行動においてはポイントは2つある。

一つはプロジェクトスポンサーや顧客がプロジェクト、あるいはプロジェクトチームに対してどのような期待をしているかをみんなで議論をし、それについて共通的な認識を作ることである。ここについてチームとして共通の認識を作ることはチームワークの基盤となるととにも、顧客満足やステークホルダ満足の基盤となる。もう一つは、その認識の上に立ち、計画を作り、計画に対するコミットメントを引き出すことである。

少し脱線するが、プロジェクトマネジメントはダイバーシティを前提にしたマネジメント方法だと言われる。プロジェクトマネジャーが計画フェーズでリーダーシップを発揮する際によく配慮しなくてはならないのはこの点だ。上の2つのリーダーシップ行動を考えたときに、前者は比較的スムーズに行くことが多い。ところが、後者はかなり、難しい仕事である。

コミットメントを引き出すときに、メンバー(あるいはリーダーを中心にしたグループ)に計画を作らせ、その計画をしたのは自分たちだから責任を持ってねという論理を振り回すプロジェクトマネジャーが時々いる。これではうまくいかない。コミットメントするというのはそれ以前の問題だからだ。


◆ポイントはプロジェクトを成功のために何ができるかを考えさせること

仮にメンバーが計画を作ったとしてもメンバーにしてみれば、言われたから計画を作ったにすぎないことが多い。本当にそのプロジェクトに貢献したいという強い思いがあって計画を作れば初めてコミットすることになるのだ。そのためには前回述べたようにプロジェクトのビジョンにコミットすることが不可欠である。つまり、計画にコミットするということは、

 (1)プロジェクトにコミットする
   → (2)プロジェクトを成功させたいと思う
      → (3)成功させるために自身ができることを考える
        → (4)自身ができることを計画にする

といったプロセスで可能になるのだ。ここで重要なポイントは、(3)である。(3)を安易にプロジェクトマネジャーが指定せず、しっかりと一人一人のメンバーに考えさせることがコミットメントを引き出すためには重要である。これはチームビルディングの極意でもある。

その際に重要なことは、各メンバーに対して、今、何ができるのかを考えさせることではない。これだけであれば、プロジェクトマネジャーが指示するのと大差はない。キャリア的な展望も踏まえて、このプロジェクトで自分は何をしたいかということを考えさせることこそが重要である。

つまり、「高いレベルの目標に対してチャレンジ精神を持たせる」とともに、「プロセス改善に対する積極的な取り組みを動機付ける」ことが求められる。


◆ステークホルダに対するリーダーシップ行動

ステークホルダに対しても同様な意味でのコミットメントを引き出すことが重要である。ただし、ステークホルダの多くはメンバーのようにプロジェクト作業をするわけではない。そのため、支援や、環境づくりが中心になる。これをきちんと行ってくれるように働きかけていくことが重要である。

ここで注意したいことが2つある。

一つ目はステークホルダのコミットメントを失敗しないためのコミットメントにしないことだ。ステークホルダにプロジェクトへのプロジェクトに対してコミットしているかと聞くと7〜8割はしていると答える。しかし、ほとんどは失敗しないようにコミットしているのだ。つまり、管理として失敗しないようにレビューをしているだけなのだ。もちろん、このことは大切なのだが、プロジェクトに対してレビューをしてほしいのは、事業マネジメントをしているラインマネジャーのみである。それ以外のステークホルダはレビューの機会を通じて協力を引き出していくことが求められる。ここがプロジェクトリーダーシップの真髄でもある。

二つ目は、計画をベースにしてコミットメントを引き出すことだ。すべての協力は、「計画を遂行する援助になる」ことが前提である。ステークホルダからしてみれば良かれと思ってやったことが、計画を遂行する上ではマイナスになるということもよくある。最近もこんなことがあった。調達計画を無視してベンダーに声かけをしておいた。ステークホルダとしてはそこのベンダーが協力してくれることは成功の条件だと考えていた。ところが、調達計画上、調達したい時期にそのベンダーが繁忙で、思ったように動けなかった。こういうことは結構あるのものだし、だから、計画はすべての中心に置く必要があるのだ。

さて、このような形でコミットメントを引き出すには、適切な事項に対する合意を作っていく必要がある。そして、その合意に基づいて、ステークホルダの協力を引き出すことが不可欠である。表1は、計画において、ステークホルダとどのような合意が必要かをまとめたものである。参考にして戴ければ幸いである。

    
    表1:計画の合意ポイント


◆リスクについても共有する

このような形でメンバーやステークホルダの計画に対するコミットメントを引き出していく一方で、リスクに関する共通認識を持つことを忘れてはならない。そのためのリーダーシップ行動は、リスクコミュニケーションを適切に行うことである。

     
      図2:リスクコミュニケーション

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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