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第19話:直観を活かし、論理で検証する(2016.02.12)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆できる人は直観に優れる

できる人は直観に優れているという指摘をよく見かけます。なぜ、直観に優れていると仕事ができるのでしょうか?今回のコンセプチュアルスタイル考ではこの問題について考えてみたいと思います。

PMstyleが考えているコンセプチュアルスキルのモデルは、もっとも基本的な思考に「コンセプチュアル思考」があり、それにより思考や行動が変わり、結果として仕事に生産性の向上や創造性の向上がもたらされるというものです。

この中で直観が果たす役割は生産性の向上です。

特にマネジャーのレベルになってくると、ものごとを決めたり、行動するときには正解がないことが多く、いくつかの選択肢から選んで意思決定したり、行動したりする必要があります。言い換えると、選んだことの確からしさを検証する必要があります。このとき、選択肢を選ぶことを、仮説を立てるといい、検証することを仮説検証といいます。

問題は複数の選択肢があるときに、一つ一つを検証していたのでは時間がかかり、意思決定が遅れたり、行動が遅れたりすることです。生産性が低い一つの理由は、考えられることをすべてやって、あるいは必要だと思われる情報をすべて集めてからものごとを考え、行動しようとすることにあります。


◆直観で仮説を立てる

そこで、仮説を立て、使っていく中に直観を関与させることが大切になってきます。

まず、こんな例を考えてみましょう。単純化した例なので、細かなことは気にせず読んでください。

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ある会社の営業部では4月〜9月に30億を売り上げることが目標となっていました。半分の期間である6月が終わった時点での売り上げは10億。仕掛の案件になっているものが8億ありますが、すべて受注できるかどうかは分かりません。
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現状をどのように判断すればよいか微妙ですが、仮に進捗が遅れており、このままでは目標の達成はできないと判断したとします。これ自体が一つの仮説ですが、ここは組織としてそのような判断をしたと考えます(つまり、この部分については疑わない)。

するとこの後、どのように遅れの回復の展開をしていき、どういうアクションを取るかについて仮説を立てる必要があります。

分析してみたところ、離れていった顧客は少ないものの、顧客の単価が落ちていることが分かったとします。問題はその理由です。理由によって打つべき手は変わってきます。そこで情報収集をして問題点に関する仮説を作る必要があります。

その結果、

・「商品の魅力が減っている」
・「価格が高いと感じ始めている」
・「商品が十分にいきわたってきた」

の3つの選択肢が考えられました。選択肢によって打つべき手は変わってきます。


◆すべてやるは何もやらないに等しい

ここでよくやるのが、3つをすべて対象としたような手を打ってみるとこです。たとえば、商品のマイナーチェンジをし、価格を少し下げ、新しいソリューションを提案することですが、これは基本的に間違いです。それが余計なコストを生み、また、時間もかかるからです。つまり、生産性を必要以上に下げているのです。

そもそも、このようなやり方だと何が効いたのかもわからず、そのあとの大きな問題解決ができなくなります。したがって、一つ一つをやってみて原因を突き止め、重要な原因に手を打っていくことが求められます。

つまり、仮説を立て、検証するわけですが、ここで何から始めるのに直観が重要な役割を果たします。一つ目で十分な答えを得ることができれば残りの2つは実施してみる必要はありません。つまり生産性が向上することになります。


◆直観と論理の行き来がコンセプチュアル

ここで注意しておきたいことがあります。それは直観的に考えると、どのような答えでもアリだと考えてしましますが、当然のことながらそうではありません。

たとえば、「商品の魅力が減っている」、「価格が高いと感じ始めている」、「商品が十分にいきわたってきた」の中で「価格が高いと感じ始めている」を直観的に選んだとしますと、これがもっとも可能性の高い理由を論理的に考えておく必要があります。

たとえば、商品がいきわたってきたにも関わらず、魅力も薄れてきたのに、価格が変わっていないので高いと感じているといったロジックを構成してみる必要があります。その上で、そのロジックが十分に合理性があればその仮説を採用して検証してみるわけです。

コンセプチュアルな思考をするとは、このように概念の世界(直観)と形象の世界(論理)をうまく組み合わせることなのです。



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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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