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第20話:データと言葉を関連付けて考える(2016.02.25)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆データを言語化し、本質を表現する

コンセプチュアルという言葉からは概念的な表現を連想するかもしれないが、コンセプチュアルのポイントの一つは、データと言語表現の関連付けです。そもそも、コンセプチュアルとは状況や対象を一言でいうことで、データが並んでいる状況を一言でいうこともコンセプチュアルになるわけです。

特に、目標を立てて仕事をする場合には、目標は計測可能なものであることが望ましいわけで、したがって、数値で表現され、データとして蓄積され、分析の対象になります。つまり、データから何かを考えたり、決めたりするときには、言語化することが不可欠です。

そして、以降は言葉を使って思考を行います。その意味で、言葉として表現することはコンセプチュアルな仕事術の基本中の基本だともいえます。言語化するとは、データに隠されている本質を言葉で表すことに他なりません。


◆言語化の例

具体的にデータを言語化するとはどういうことかを確認しておきましょう。

たとえば、「今日の降水確率は、20%です」という天気予報だったとします。これを「今日は雨が降りそうだ」と言語化する人もいれば、「今日は雨は降らないだろう」と言語化する人もいます。傘を持っていくかどうかの判断はこのように言語化された情報によって行われます。その意味で言語化は非常に重要なポイントです。

天気の情報であれば失敗してもせいぜい雨にぬれるくらいで済みますが、たとえば、この製品の売り上げは先月比98%だったとします。この情報を「先月とほぼ同じ売上げだった」というのと、「先月より売り上げが下がった」というのではそのあとの行動に大きな違いが出てきますので、よく考えて数値化する必要があります。

言語化の逆が必要なケースもあります。たとえば、「明日、朝一番に打合せをしましょう」といったとします。これでは何時から打合せをするのか分かりませんので、数値化して「明日の朝9時から打合せをしましょう」と表現する必要があります。


◆特徴

ここでもう一つ重要な問題を議論しておきたいと思います。それは、上の例にもありますように、数字と言語をどのように使い分けるかです。

一般的に数字はゴールや目標を定めるのに適しており、それによって行動を促していく特性があります。これに対して、言語はビジョンや目的を定めるのに適していて、それによって対話を生み出していきます。基本的な事項としてこのような特性があることは押さえておく必要があります。

その上で、コミュニケーションでいえば、数値は情報を客観化でき、的を絞ったコミュニケーションをするのに適しています。

これに対して言語は情報を主観的に表現し、自由にコミュニケーションをとることに適しています。あるいは評価でいえば、数値による評価は比較をするのに適しており、言語による評価は絶対的な評価するのに適していると言えます。

もちろん、この特性は良し悪しではなく、あくまでも特性としてうまく使い分けていく必要があります。


◆例で考えてみよう

さて以上に述べた数値と言語の特性を念頭において、コンセプチュアルスキルとはどのようなものかを考えてみます。まず、こんな例を考えてみましょう。単純化した例なので、細かなことは気にせず読んでください。

ある営業部では4月〜9月に30億を売り上げることが目標となっていました。半分の期間である6月が終わった時点での売り上げは10億。仕掛の案件になっているものが8億ありますが、すべて受注できるかどうかは分かりません。

これらはデータですが、この状況をどのように見るかは言葉で表現されます。たとえば、目標達成が不十分であるとするか、予定通りだだとするかです。7〜9月期のアクションプランを立てるに当たってはこの判断が重要になってきます。

ちょっと脱線しますが、ここで、「残り20億だが、8億は案件化されているので、半分受注できるとしてあと16億、頑張ろう。」としか言わないようなマネジャーがいます。そしてもっともらしく、これが定量的な管理だといっていたりするわけですが、これは単に判断をしていないだけで論外です。判断をするには、データ(数字)が内包しているもの(概念・本質)を洗い出し、言語化した上で判断をしなくてはなりません。


◆判断とは主観であることが多い

さてもとの話に戻ります。問題は期の半分が過ぎたところで30億のうちの10億完了と仕掛8億という数字をどのように解釈するかです。

過去の実績だとか、仕掛の各案件の詳細な状況の分析などはあるが、最終的には主観的な判断になります。

たとえば、ある人はこの状況を(1)順調であると判断するかもしれません。ある人は同じ状況を(2)予定より進捗が遅れているが、現状のままで十分に挽回可能であると判断するかもしれません。また、別の人は(3)遅れており、このままでは目標の達成はできないと判断するかもしれません。

ここで大切なことは、判断は主観的なものであると同時に、「言葉」で表現されて初め意味を持つことです。そして、行動は主観として表現された言葉から起こるということです。

ただし、そこには一段、ステップが必要になります。たとえば、(3)遅れており、このままでは目標の達成はできないと判断しただけではアクションは起こりません。これを数値化して、どのくらいの売上げのアップが必要で、それをさらにそのような商品にどのように割り振っていくかを表さないとアクションは起こらないのです。このように数値と言語を使い分けていくのがコンセプチュアルスキルということになります。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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