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第58回 イノベーションとシステムとソフトウエア(2014.10.22)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆システムとソフトウエア

イノベーションを考える上で、どうしても気になることがある。それは、

・システム
・ソフトウエア

の2つである。この2つのワードを並べると、「なんだ、ITイノベーション」かという人が少なくないと思うが、日本でイノベーションが停滞しているとすれば、このワードからITを連想するところに問題があるのではないかと思うのだ。

システムもソフトウエアも本来、ITとは直接関係のない概念である。システムは複数の要素が組み合わさったもので、たとえば、オーディオのシステムコンポなどは音響機器を組み合せたシステムである。極論すれば、複数の機能を持つものはすべてシステムだと考えてもよい。

部品や機能を要素としてみれば、一つのモノだと思われているものもシステムである。たとえば、iPhoneもシステムであるし、自動車もシステムである。


◆システムを動かす仕組みはソフトウエアで構成される

ソフトウエアは狭い意味ではコンピュータプログラムやそのドキュメントを意味する。つまり、コンピューターを動かす仕組みであるが、広い意味ではものごとを動かす仕組みを意味している。組織の中のオペレーションのルールもソフトウエアであるし、組織文化もソフトウエアである。ビジネスモデルもソフトウエアである。世の中のありとあらゆるものはソフトウエアによって動かされている。

ここで重要なことはシステムを動かす仕組み自体もソフトウエアであることだ。システムアークテクチャーという言い方をされることもある。念のために言っておくがアーキテクチャーという言葉も情報システムの設計だけを意味する言葉ではなく、もっと広義な言葉である。


◆イノベーションとは新しいシステムを作ること

さて、以上を前提に本題に入る。イノベーションとは上に述べたような意味で新しいシステムを作る活動である。言い換えると、複数の要素を組み合わせて、新しい付加価値を生み出すことがイノベーションということで、これはヨーゼフ・シュンペーターが定義したイノベーションに他ならない。

このように考えると、システムを作ることができなければイノベーションもできないことになる。


◆新しいシステムの作り方

ここで問題は、システムを作る方法に2つの方法がある。一つはハードウエアの組み合せでシステムを作る方法。上に述べたシステムコンポオーディオはその例である。

もう一つは、ハードウエアやソフトウエアをソフトウエアを使って組み合わせる方法。iPhoneがそうだ。iPhoneでは、iTuneという仕組みを併せてアプリや音楽を購入し、使うようになっている。

iTuneだけではなく、アプリを使うとさまざまなハードウエアを組み合せることもできる。つまり、iPhoneを使うことによってユーザ自身がイノベーションを起こすことも可能である。iPhoneが世紀のイノベーションだといわれている所以はここにある。

シュンペーターはイノベーションの例として

(1)新しい財貨すなわち消費者の間でまだ知られていない財貨、あるいは新しい品質の財貨の生産
(2)新しい生産方法の導入
(3)新しい販路の開拓
(4)原料あるいは半製品の新しい供給源の獲得
(5)新しい組織の実現

の5つを上げているが、この中でハードウエアの組み合せであるのは(1)および(4)の一部である。ほかは、ソフトウエアである。


◆イノベーションはソフトウエアから生まれる

たとえば自動車を考えてみるとよくわかる。これまで自動車はハードウエアの組み合せで構成されていた。ハードウエアの中にはナビゲーションシステムのようにソフトウエアが中心のパーツもあるが、トータルでみればハードウエア部品を組み合せて付加価値を生み出している。

ところが、ソフトウエアで自動車走行のコントロールが行われるようになってきた。つまり、部品にソフトウエアが使われるようになってきた。そして、全体の付加価値をソフトウエアが決めるようになってきている。自動運転車になると車のほとんどの付加価値はエンジンやステアリングではなく、デザインも含むソフトウエアになるだろう。

言い換えると、ソフトウエアで作り上げるシステムがイノベーションの主対象になってくる。このような流れは電子機器や自動車に限らず起こって生じるのではないかと思われる。ハードウエアそのものはまだ、イノベーションの余地があると思われるが、単にハードウエアを組み合せて付加価値を生み出せる時代ではない。

つまりイノベーションを生み出したければ、ソフトウエア的な発想で、付加価値のあるシステムを生み出すことが不可欠である。そのためには、システムやソフトウエアをITの中の概念ではなく、本質を捉えて取り組んでいくことが不可欠である。


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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