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第4話 イノベーションをプログラムとしてマネジメントする(2012.09.11)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆イノベーション活動はプログラムとしてマネジメントする

イノベーションという活動は失敗することが当たり前の活動である。そのため、個々のプロジェクトの成否よりは、取り組んでいるイノベーション全体の目的を実現することに焦点を当てる必要がある。

そのために求められるのが全体をプログラムとしてマネジメントである。プログラムとは複数のプロジェクトを集合として、プログラムの目的実現に対して、各プロジェクトが最適な成果を得られるようにマネジメントすることである。

プログラムとしてマネジメントするためにしなくてはならないことは

(1)イノベーションの目的実現の視点からプロジェクトの優先順位を管理する
(2)実行中のプロジェクトの進捗状況を評価する
(3)プロジェクトの状況に応じて、リソース投入を管理する

の3つである。

◆進捗の評価がポイント

プログラムをうまくマネジメントするには、2番目の進捗の評価がポイントになる。

まず、言いっぱなしで進捗していないプロジェクトが出てくるが、そのようなプロジェクトは中止する。いくらよいアイデアでも、目的に対して貢献できるものでも、実施されないものに価値はない。

次に、イノベーションプロジェクトにはトラブルはつきものである。顧客が受け入れてくれない、技術的に無理がある、思ったよりコストがかかるなどは想定の範囲内であるべきで、それ自体をプロジェクト中止の理由にすべきではない。これらの問題を解消するように取り組む。その上で、将来性のないプロジェクトは切り捨てる。

重要なことは、プロジェクトに着手する前には、分からないことがあると認識することだ。

◆見込みのないプロジェクトは中断する

同じ目標のプロジェクトを2つ行い、うまく行った方を採用するというやり方も日常的に行われる。ポイントは、どこで見切るかだ。両方を最後までやってしまうと、倍のコストがかかる。それは無駄とはいえないが、2つの意味でもったいない。

一つは、集中の観点から。途中で見切ればそのリソースは有望なプロジェクトに投入することができ、有望なプロジェクトでの成果への期待を大きくできる。

もう一つは、分散というか、試行錯誤の観点から。有望なアプローチが見つかっていない場合には、プロジェクトの半ばでこのアプローチではだめだと見切ることができれば、2つのプロジェクトができることになる。限られたリソースの中での試行錯誤を前提にしているので、これも大切である。

見込みのないプロジェクトを見きって中断するというのは、口でいうのは簡単だが、実際にはこれが難しい。成否がはっきりすることになると、担当者はそれなりにコミットしているし、愛着も出てきている。そのような状況の中で判断することが、マネジメントの役割である。


◆プログラムマネジメントの手法を活用する

気をつけなくてはならないことは、課題に対する情熱を失わないことである。ある課題に対するプロジェクトがとん挫すると、その課題そのものへの興味が薄れてくることがある。アプローチの一つが失敗しただけであると考え、課題に対しては、より一層の執念を燃やすことが重要である。

このようなイノベーションマネジメントを行うことは難しいが、プログラムマネジメントが発展してきて、実績が生まれてきている。米国ではプログラムマネジャーが急速に増えており、その大半はイノベーションプログラムに従事しているという。日本でいえば、P2Mというプログラムマネジメントの手法は、イノベーションマネジメントに大変相性がよい。イノベーションをマネジメントする立場にあるマネジャーは、ぜひ、視野に入れておいてほしい。


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◆イノベーションプロジェクトのマネジメント             ◆7PDU's
  日時:2017年 07月 25日(火)  10:00-18:00(9:40受付開始)
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  講師:好川哲人(エムアンドティ・コンサルティング)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/pm_innov.htm
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【カリキュラム】
  1.イノベーションを理解する
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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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