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第5回 プロジェクトマネジメントオフィスのミッションと機能(2002.12.19)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆PMOのミッション
 業務をすべてプロジェクトで遂行していきたい場合にマネジメントとしてしなくてはならないこと。一言でいえば、これがプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)のミッションである。
 これを大雑把に考えれば
 (1)実施プロジェクトの全社最適な選別
 (2)プロジェクトへのリソースの配分と調整
 (3)リソースの移動や、プロジェクト単位でのスケジュール調整が自由にできるプラットホームの構築
(4)個々のプロジェクト遂行の経営視点での最適化
の4つである。これがPMOのミッションであるが、これだけでは分かりにくいと思うので、それぞれのミッション実現のために、PMOが一般的に持っている機能について説明していこう。

◆プロジェクトの選別
 プロジェクトの選別に関してPMOが行うことは、たとえば、プロジェクトポートフォリオなどの手法を使って、現行のリソース(社内、パートナー)の範囲でプロジェクトのプライオリティをつけ、全社でリソースの利用効率が最適化されるように
 ・プロジェクトの取捨選択
 ・プロジェクトの内容の調整
 ・実施時期の調整
を行うことである。

◆リソースの配分と調整
 これには3つの大きな項目がある。一つ目は
 ・プロジェクトマネジャーのアサイン
である。プロジェクトの選別の時に制約になるのは、2つある。ひとつは、特殊なスキルを持つ人材であり、もうひとつがプロジェクトマネージャーである。この2つの制約は、プロジェクトのプライオリティの設定上制約になり選別段階で折り込まれているので、それを反映する形でプロジェクトマネージャーをアサインする。また、IT系などでよくある「火消し役」的なプロジェクトマネージャーのアサインもPMOの機能になるだろう。
 二番目は
 ・プロジェクト間のリソース調整
である。たとえば、プライオリティの高いプロジェクトでトラブルがあったような場合、他のプロジェクトからのリソースの移動を行うといったことである。また、最近、特に必要性が高まっているのは、特殊なスキルの人材のスケジューリングである。これはこの人にしかできないという仕事が複数のプロジェクトであった場合に、その人材のスケジューリングを行い、場合によっては個々のプロジェクトのスケジュールの決定に介入していくようなケースもある。
 三番目は二番目と似ているが、何らかの理由により、計画変更が発生した際のリソースの確保である。プロジェクトマネージャーが行う要員計画は計画プロセスで行うのと、実行プロセスで計画変更として行うのは本質的な違いがある。後者はプロジェクトを進めながら行う必要がある。同時に、計画変更が発生する場面は、常識的にはトラブルであり、これをプロジェクトマネジャー自身が行うのはたいへんな負担である。そこでPMOとしてこの機能を果たすことは大きな意味がある。
 また、この3つを下支えする機能として、ヒューマンリソースマネジメントの機能が必要である。スキルマップ、コンピテンシーマップ、能力のアセスメントなどの機能を持つ必要がある。

◆プラットホーム構築
 プラットホームという言葉はあまり聞きなれない言葉かもしれないが、ここでは3つの意味で使っている。
 ・手法(ツール)
 ・人材
 ・組織プロセスマネジメント
である。
 まず、最初の手法については、マネジメントの実施手順、ドキュメントの作成基準などがあげられる。これらについて、標準的な手順、基準を作成し、それを維持・普及していく機能が必要である。
 二番目の人材については、標準を理解し、実行でき、社内のどのプロジェクトに入ってもスムーズに仕事ができるような人材の開発をする。具体的には、全社的なトレーニングのプログラムの開発やその運用という機能が求められる。
 最後の組織プロセスマネジメントは、組織プロセスに関する戦略の策定と、組織成熟度を上げていくための活動の企画、実施、フォローといった機能である。

◆プロジェクト遂行の最適化
 最後はプロジェクト遂行の最適化である。ここでポイントになるのは、エンタープライズプロジェクトマネジメントは、基本的には集中化による合理化と逆の方向性であるということである。いくら、プロジェクト経営だと言っても、収集して行った方が効率がよい活動があるのはいうまでもない。たとえば、
 ・スケジュールの維持管理や進捗報告書作成のような事務処理
 ・プロジェクトの作業環境(PC、ツールなど)の整備
 ・ミーティングの運営(スケジュール調整、議事録作成など)
である。これらについては、PMOの機能としてまとめて実施した方が効率がよい。このように効率性を求めるというのがひとつの最適化の方向性である。
 もうひとつは、こちらの方がより重要なのだが、リスクマネジメントである。プロジェクトにおけるリスクマネジメントをプロジェクトの中で閉じて行うことは企業にとって合理的とはいえない。それは、仮にリスク評価の標準スキームがあったとしても、リスクレベルの見極めにプロジェクトの恣意性が入り、そのため、全体としてみれば重要性の低いリスクに振り回されるといったことが起こるからだ。PMOの機能として、リスクの評価、全社的な視点でのリスク対策の策定を行うことにより、この問題が解消できる。

◆もっとも本質的な役割
 エンタープライズプロジェクトマネジメントが普及してくれば、PMOには以上のような役割が求められるが、それ以前の段階で、普及・推進していくところにPMOのもっとも本質的な役割があると思われる。PMOを設置しようとしている多くの企業を見ていると、最初の段階ではプロジェクトマネジメントの普及をミッションにしている組織が多いことからも分かる。
 特にPMOというのは、プロジェクトを相手にしなくてはならない。これは、たとえば、経営企画室が事業部を相手にするというのは少し意味あいが異なる。プロジェクトは常に高いテンションにあり、そして、有期的なものである。それに対応するためには、業務パフォーマンスを常に高いレベルに維持しておく必要がある。そのためには、逆説的であるが、PMOがプロジェクト(あるいはプロジェクトマネージャー)から認められるプロセスが必要であり、普及・推進こそがそのプロセスになる。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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