本文へスキップ

イノベーション実践、コンセプチュアルスキル、プログラムマネジメント、プロジェクトマネジメント、PMOについての最先端の情報、研修、セミナー、コンサルティングをお届けします。

第107回 プロジェクトファシリテーション(4)〜チェックポイント(2018/01/05)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代

◆チェックポイント

ケンブリッジ式ファシリテーションでは、「短い時間で行う振返りのミーティング」のことをチェックポイントと呼んでいるそうです。

「プロジェクトを変える12の知恵〜ケンブリッジ式ファシリテーション」
(著:影山 明、出版:日経BPマーケティング)

チェックポイントは、5分程度のミーティングであり、

・セッション(会議)の終了後
・あらかじめ決められた時刻(毎日17時など)
・誰かが言い出した時

などに行い、ちょっと立ち止まって振返り、これまで、これから、を確認する場であり、1日1回以上は行っているそうです。

・会議の生産性を高める
・チームに一体感を高める
・メンバーの成長を促す

などの効果があり、1日1回以上、行っているそうです。

チェックポイントは、参加者やタイミングによって、セッションチェックポイントとチームチェックポイントがあり、前者はセッションについての気づきや感想を述べる場であり、後者はチーム全体での情報を共有し、同期をとる場であり、メンバーに経験知を伝える場です。

そう言えば、あるプロジェクトマネジャーの方から、進捗会議では、毎回、司会をメンバーが順繰りに交代で行い、最後にそのファシリテーションや会議について、参加者全員がコメントをすると聞いたことがあります。
全員が会議に参加するという意識を向上させ、チームの一体化が促進され、また、ファシリテーションスキルが司会者自身が向上し、コメントしたメンバーも向上するという効果があったそうです。
そのプロジェクトマネジャーの方は、司会したメンバーに改善してほしい点については、参加者からコメントが出なかった場合のみ、コメントする、とも言われていました。メンバー全員に対して、ファシリテーションしているのですね。

セッションチェックポイントでは、以下の点について、話し合います。
・セッション(会議)のゴールは達成できたか
・良かった点、改善点
・感想、気づき
・その他の懸念や問題点

チームチェックポイントでは、以下の点について、話し合います。
・タスクの進捗状況と今後の進め方
・課題、懸念事項
・TODOリスト

このようにチェックポイントは、振返りです。
プロジェクでは、終結プロセスにて、プロジェクトの教訓を残しています。

ところが、PMBOK(R)ガイド第6版では、統合知識エリアの実行プロセスに新プロセス「プロジェクト・ナレッジ・マネジメント」が追加されました。

これは、経験知(暗黙知を形式知に変えて)を残す作業は、終結プロセスだけでは不十分であり、実行プロセスにて、常に内省による振返りを行うことによって、プロジェクトのパフォーマンスを上げていかなければ、プロジェクトではない、ということにもつながっていることを意味しているのですね。

◆参考資料
プロジェクトを変える12の知恵」(著:影山 明、出版:日経BPマーケティング)


◆関連するセミナーを開催します
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  ◆コンセプチュアルなプロジェクトマネジメントのポイント   ◆7PDU's 
   日時・場所:【Zoom】2024年 05月 23日(木)9:30-17:30(9:20入室可)
       【Zoomハーフ】2024年 06月 26日(水)13:00-17:00+3時間
      【Zoomナイト】2024年 04月 24日(水)26日(金) 19:00-21:00+3時間
        ※Zoomによるオンライン開催です
        ※ナイトセミナーは、2日間です
        ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、演習、ディスカッションを行います 
  講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/conceptual_pm.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
 ※Youtube関連動画「コンセプチュアルスキルとは(前半)」「コンセプチュアルスキルで行動が変わる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【カリキュラム】                     
   1.VUCA時代に必要なコンセプチュアルなプロジェクトマネジメント
   2.プロジェクトへの要求の本質を反映したコンセプトを創る
   3.コンセプトを実現する目的と目標の決定
   4.本質的な目標を優先する計画
   5.プロジェクトマネジメント計画を活用した柔軟なプロジェクト運営
   6.トラブルの本質を見極め、対応する
   7.経験を活かしてプロジェクトを成功させる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

メルマガ紹介

本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。

Youtube始めました。チャンネル登録お願いします。PMstylebiz

書籍プレゼントはこちらから

お薦めする書籍

メルマガ購読

ブログ

公開セミナー(カテゴリー別)
日付順  カレンダー

お客様の声(掲載をご許可いただいた受講者の方のアンケート結果)

PMコンピテンシーとは

サイト内検索

Facebook

Facebook

Twitter