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第99話:プロフェッショナルからタレントへ(2015/02/25)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆注目されはじめたタレントマネジメント

タレントマネジメントというマネジメントがあります。例によって米国生まれのマネジメントで、この分野でもっとも影響力を持つ米国人材マネジメント協会SHRMでは

人材の採用、選抜、適切な配置、リーダーの育成・開発、評価、報酬、後継者養成等の各種の取り組みを通して、職場の生産性を改善し、必要なスキルを持つ人材の意欲を増進させ、その適性を有効活用し、成果に結び付ける効果的なプロセスを確立することで、企業の継続的な発展を目指すこと

と定義しています。

非常に抽象的な定義ですので、よく分からないという方もいらっしゃると思いますが、要は、タレントとは、人材の持つ才能、技術、経験、業績などのことで、それを適材適所で仕事をできるようにしようというマネジメントだと考えればいいと思います。

日本でもたとえばIT業界ではITスキル標準という体系を作って、業界としてタレントマネジメントを行えるようにし、一定の成果を生み出しています。


◆タレントマネジメントへの道のり

タレントマネジメントは人事分野での流れで、労務管理(PM)、人的資源管理(HRM)から人的資産(ヒューマンキャピタル:HC)、そしてタレントマネジメント(TM)という流れを汲むものです。

前提が大きく変わったのは、HRMとHCの間です。HRMはビジネスは人材にはあまり大きく影響しないということで、動機づけだとか、能力開発に重点が置かれてきました。しかし、人材の能力がビジネスに大きな影響を持つという前提になってくると、人材ありきの発想になってきました。つまり、人は消費される資源ではなく、リターンをもたらす資産だと考えられるようになってきたのです。これがヒューマンキャピタルという考え方の始まりです。

ただ、ヒューマンキャピタルという考え方は、単にリターンに注目したものだともいえ、十分に資産を活かしきっていませんでした。そこで個々の人材をもう少し細かくみていき、タレントに注目してマネジメントしようというのがタレントマネジメントです。

このような流れは人事管理の進化の方向性としては極めて妥当なものだと言えますが、もう一つ、キャリア形成という側面から考えてみるとどうでしょうか?


◆タレントマネジメントにおけるキャリア形成

上にITスキル標準という日本のIT業界の取り組みについて触れましたが、ITスキル標準は、職種という区分を作って、職種ごとにタレントを定義しています。その上で、経験や実績に注目して、レベルを作っています。

たとえば、プロジェクトマネジメントであれば、レベル3からレベル7まであります。技術や才能についてはレベルとは基本的に関係ありません。プロジェクトマネジメントという職種であれば必要なものだからです。そして、経験や実績によってレベルが上がっていきます。

つまり、このレベルはキャリアパスにもなっており、タレントとキャリアが紐づけされ、組織と従業員の間でコミュニケーションにも使える非常に優れた仕組みです。

ただ、これはITという限られた分野であり、もっといえば日本流のビジネス慣行があるのでできたことで、ビジネスマン全般を対象にしてを一般的にこのような仕組みを作ることは困難だと思われます。

そこでタレントマネジメントにおいて、キャリアをどのように考えるかといったときに、文字通り、「タレント」を目指すという発想があり得ます。


◆HC時代のプロフェッショナル

HRMの時代には、スペシャリストとジェネラリストという区分があり、そこにHCの時代になるとプロフェッショナルという概念が加わりました。

この概念をビジネスに持ち込んだのはピーター・ドラッカーで、期待される成果を上げるのがプロフェショナルだと定義し、そのための条件を示しました。もちろん、ドラッカーがすべてではありませんが、とにかく成果を上げることのできるプロフェッショナル人材を目指すという方向性が生まれました。

ところが、キャリアとしてみた場合に、持続的に成果を上げることができるかどうか、つまり実績を作ることができるかどうかは、組織が自分の能力や技術をうまく使ってくれるかどうかに大きく依存します。

もちろん、組織もそのことに気がついており、だから上に述べたようにHCからタレントマネジメントに移っていこうとしているわけです。


◆「タレント」になる

このような中でキャリアとして考えられるのは、圧倒的な成果を上げることのできるタレントを持ったタレントになることです。

言い換えると、プロフェッショナルの中で選ばれる「タレント」になることです。そのためには何が必要なのでしょうか?

非常に重要な問題は自分の領域を超えるべきかどうかです。

プロフェショナルはスペシャリスト+αで、αは目的への貢献だと考えるなら、自分の専門領域を乗り越えていく必要があることは間違いありません。

しかし、このことに対して、多くのプロフェッショナルは否定的です。なぜかというと、プロフェッショナルといえど、スペシャリスト同様、専門知識や専門性がアイデンティティとなっているからです。

ここにタレントになれるかどうかの大きなポイントがあります。


◆自分の専門分野を超える

タレントになるということは圧倒的な成果を上げるということで、言い換えると最大限に目的を果たすということです。

たとえば、製品開発を考えてみてください。プロフェッショナルであれば、売れるに違いない製品を作れば役割を果たしたと認められるでしょう。ところがタレントだと実際に売れるかどうが問題になります。

逆にいえば売れるためには何でもしなくてはならないのです。これは自分の専門分野のいろいろな技術や知識を使うことを意味します。つまり、自分の知らないことをチームリーダーとして実現していかなくてはならないわけです。

程度問題ではありますが、そのためには別の分野についても知見がある必要があります。


◆ポイントはコンセプチュアルスキル

2つ、3つならそこも専門分野にしてしまうという手もありますが、4つ、5つとなるとほぼ不可能です。つまり、その分野で目的の達成するために必要なことを見極め、その知識を獲得する必要があるのです。

言葉を変えると、目的を実現するために必要な本質的な知識を洞察し、獲得する必要があります。さらに、それで不十分なところはプロフェッショナルやスペシャリストとのコミュニケーションによりチームとしてカバーする必要があります。

これができるのがタレントになる必要条件だと言えます。スペシャリストからプロフェショナルになるために不可欠なのがプロフェッショナル責任であるのと同じように、プロフェショナルからタレントになるためにはコンセプチュアルスキルが必要です。

逆にいえば、コンセプチュアルスキルを高めることは、プロフェショナルがタレントになるための近道だとも言えます。


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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