本文へスキップ

イノベーション実践、コンセプチュアルスキル、プログラムマネジメント、プロジェクトマネジメント、PMOについての最先端の情報、研修、セミナー、コンサルティングをお届けします。

開催決定セミナー

お客様の声  セミナーカレンダー

(本社)0774-28-2087 (携帯)080-2441-0805

第36話:与件の整理(2011/11/28)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆与件

与件という言葉があります。他から与えられることを意味する言葉ですが、特に、解決されるべき問題の前提として与えられたものを意味します。

与件に対して、「与件の整理」という概念があります。初めてであったのは、「ISIS編集学校」の破のコースの中の「プラニング編集術」というカリキュラムでした。イシス編集学校で学んだことはいろいろとありますが、仕事への役立ち度では、プラニング編集術が一番でした。特に、この与件の整理という概念は新鮮でした。

与件の整理で使ったフォーマットは、6H3Wというもので、これ自体はプロジェクトマネジメントでプロジェクトを整理するための使われるフォーマットと同じです。面白かったのは、二軸四方を使って情報の特徴検出をしながら6W3Hに落とし込んでいくというものです。二軸四方について詳しく知りたい人は

松岡 正剛編集、ISIS編集学校「直伝!プラニング編集術」、東洋経済新報社(2003)

を参照してください。


◆「プロジェクト作って魂入れず」

多くのプロジェクトで、プロジェクト憲章が作られるようになってきています。プロジェクト憲章は与件を整理したものです。ところが、どこの企業にいっても何のためにプロジェクト憲章を書いているのか分からないというプロジェクトマネジャーが少なくありません。実際にプロジェクト憲章を見ていると、言われたことはきっとまとめられているのでしょう。しかし、それ以上でも、それ以下でもない。

与件とは言われたことではなく、そこから相手(クライアント)の意を汲んでいくことです。プロジェクトの場合、クライアントは顧客かもしれませんし、社内かもしれません。意図が十分にくみ取られているとは言えないプロジェクト憲章になっています。

また、与件には当然のことながら、相手の意図に対して、自分はどうしたいかという考えも入ってきます。それについても、明確にされていない。

つまり、与件として整理されていないのです。仏作って魂入れずということわざがありますが、さしむき「プロジェクト作って魂入れず」といったところではないでしょうか。


プロジェクトに魂を入れるにはどうすればよいのでしょうか?


◆3つのステークホルダの意図を汲む

一般にプロジェクトには3つの重要なステークホルダがいます。一つは上位組織です。
二つ目は、顧客(エンドユーザ)または、市場です。三つ目はプロジェクト自身です。
まずはそれぞれについて、意図の分析が必要です。

たとえば、上位組織の狙いは、「顧客ロイヤリティの獲得」だったとします。一見、これだけで十分な目的のように思えますが、これだけでは計画のしようがありません。プロジェクト憲章に顧客ロイヤリティの獲得とか書いてあるにも関わらず、プロジェクトの計画になると、まったくそのような要素はまったく見当たらず、精神論だけになっているプロジェクトはたくさんあります。

計画として具体化するためには、顧客ロイヤリティという狙いを解きほぐしてやる必要があります。そのときに、使うのが、上に紹介しました二軸四方のように、情報を膨らませていくフォーマットです。詳しい話は省略しますが、たとえば、顧客ロイヤリティを中心にして

・サービスに対する満足感 −顧客ロイヤリティ − 成果物に対する満足感
・顧客のCS − 顧客ロイヤリティ − 顧客のES

といった軸を考えてみる訳です。この例でいえば、通常の目的では、上の軸しか考えていないことが多く、したがって、下の軸が入ってくると、全く別のプロジェクト目的が出てくる可能性があるわけです。

同様に、顧客、プロジェクトチームについても考えてみます。すると、与件から見えない与件が出てきて、結果的に相手の意図にたどり着くことができます。


◆みんなが納得する目的が魂になる

このような与件の整理をして、初めて、みんなが納得するプロジェクトの目的が決まります。プロジェクトの目的に納得しない限り、そのプロジェクトを一生懸命やろうとはだれも思いません。その意味で、重要なことは、主要ステークホルダがすべて目的に納得しない限り、プロジェクトはうまく行かないだろうということです。

・現場に丸投げする上位組織
・自分の分担を無視する顧客
・手抜きするプロジェクトチーム

といったことが起こらないようにするためには、プロジェクトにみんなの納得する目的、つまり、魂が入ることが不可欠だと言えます。

◆ステークホルダーマネジメントのセミナーを開催します。
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆ステークホルダーマネジメント〜相手の世界を理解し、信頼関係を築く◆7PDU's
  日時・場所:【東京】2017年12月12日(火)10:00-18:00(9:40受付開始)
           ちよだプラットフォームスクウェア(東京都千代田区)
        【大阪】2017年 07月 03日(月)10:00-18:00(9:40受付開始)
           大阪市中央公会堂(大阪市北区)
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 http://pmstyle.biz/smn/stake20.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、共催:PMAJ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダー分析の手法
3.ステークホルダーの期待をマネジメントする
4.ステークホルダーのプロジェクトへの協力を得る
5.ステークホルダーと交渉する
6.ステークホルダーマネジメントを計画する
7.ケース
 ・顧客とのよい関係を作る
 ・上位組織を動かす
 ・チームを結束させる
8.ステークホルダーマネジメントの難しさ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

メルマガ紹介

本連載は、PMstyleメールマガジン購読にて、最新記事を読むことができます。

コンセプチュアルスキル診断

サイト内検索

お薦めする書籍

メルマガ購読

公開セミナー(カテゴリー別)
日付順  カレンダ

顧客の声(掲載をご許可いただいた受講者の方のアンケート結果)

すべてのセミナーが企業研修に対応できます。お問合せください。

ブログ

PMstyleプロデューサー

プロジェクト・イニシアチブ

Facebook

Facebook

Twitter

PMコンピテンシーとは