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第3回 PMOの問題とプロジェクトマネジメントの問題を区別しよう(2004.06.01)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆PMOの存在意義
 多くの企業にPMOがある。なぜ、こんなに多くの企業にPMOがきたのだろうか?いくつもの理由があるのだろうが、大きな目的はひとつで、プロジェクトを成功させること(つまり、プロジェクトで利益を上げること)に尽きるだろう。

 問題は、その方法であるが、方法は企業によって異なる。ある企業では、プロジェクトマネージャーの人材が足らないので、プロジェクトマネージャーの支援や育成が最重要課題になっている。また、ある企業では、プロジェクトマネジメントの標準プロセスの欠如がマネジメントの非効率をもたらしているという認識で、標準化への取り組みをしている。あるいは、ある企業では、ステークホルダとの調整が主要機能になっている。このように企業のプロジェクトマネジメントに対する問題認識があり、その問題の解決のためにPMOが設置され、ミッションが決まっているケースが多い。

 このような考え方が、前回述べたような現状のPMOの主な役割を決めているといってよいだろう。

◆PMOはソリューションになるのか
 前回の話でいえば、問題解決型PMOが上のような問題を解決するソリューション型のPMOになっているのだが、本当にPMOはプロジェクトマネジメントの問題を解決することができるのだろうか?

 役に立たないと言っているわけではない。PMOをその手段と位置づけることが妥当かどうかだ。つまり、プロジェクト運用の問題があるときに、PMOの設置により解決しようとすることが妥当かどうかだ。

 実際にPMOの人の話を聞いていると、発想的には、従来から行ってきた「プロジェクトで困ったときにエースを投入してなんとか窮地を脱する」ということを組織的にやろうとしているだけの企業があまりにも多いことに愕然とする。上に述べたように、それはその企業の事情であり、リソース(特に人材)活用の考え方なので、間違っているというつもりはまったくない。ただ、問題を先送りにしているということは確実にいえる。

 もうひとついえることは、従来になかった新しいタイプの組織を作るときは、企業に変化を起こす最大のチャンスであるということだ。つまり、問題解決型のPMOを作ってしまうと、ひょっとすればその企業はプロジェクトマネジメントに対する問題解決の機会を永久に失うことになるかもしれない。

 少し、話は変わるが、ゴールの見えない継続的改善(問題発見と問題解決の繰り返し)は日本企業の得意とするところだといわれてきた。これは現場レベル、つまり、製造業でいえば「工場の経営」の話である。ところがこれはゴールが見えていないわけではなく、役割が限定的であり、改めて定義する必要がないのだ。

 ところが、その工場でさえ、現在はサプライチェーンマネジメントによる顧客との関係の複雑化などから役割が多様化してきて、ゴールを設定し、そこに持ち込むマネジメントが要求されている。いわゆる戦略的マネジメントである。

 そこで、多くの企業は顧客対応のミッションを持つ新しい組織をつくり、新しい役割を担うという方法で対処しようとしている。ここに従来の生産管理の問題などを持ち込むと、その企業は間違いなく、顧客コンピテンシーの低い企業になるだろう。

 また、経営企画で同じような多くの状況を見てきた。戦略経営を標榜し、経営企画を作ったのだが目先の経営課題の解消に奔走し、結局、何をする部門なのかがよくわからない経営企画室は多い。このような企業は、この先、経営を戦略化する機会は訪れにくいだろう。
 PMOの場合は上のような例とは少し異なるかもしれない。プロジェクトというのが時限的だからだ。しかし、本来の役割を果たさないままで終わるだろうというのは同じだ。今のままでいくと、プロジェクトマネジメントのリソースプールになる企業が多いのではないかと思う。いずれにしても、組織としてのプロジェクトマネジメントのスキルを変える機会を失うことになるだろう。

◆最初の一歩
 そのようにならないためにはどのような取り組みが必要なのだろうか?つまり、PMOをどのようにマネジメントすればよいのかが大きな課題になる。一言でいえば、上に述べたとおりで、PMOのマネジメントそのものを戦略的にすることだ(PMOの区分で戦略的PMOと呼んでいるものとは違うので注意!)

 その第1歩として、プロジェクトマネジメントの問題を
 ・組織(企業)
 ・事業
 ・プロジェクト
 ・人
に分け、PMOとしてどの範囲の問題を取り扱うかを決めることが必要だ。

 企業の中では、業務面での結果は、全部現場がかぶることになる。プロジェクト型の運営をしていれば、すべての企業の問題点はプロジェクトに出てくる。典型的な例が、SI企業で安値受注プロジェクトを現場が四苦八苦してこなしていくという構図だ。

 まず、ここを整理する必要がある。整理した上で、PMOのマネジメントスコープに取り込む部分を取り込まない部分を決定し、取り込む部分については組織と組織プロセスを設計する。ここから手をつけなくてはならない。


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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