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【PMOコラム43】プロジェクトマネジメントそのものに役立つカレンシー(2008.01.28)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆プロジェクトマネジメントそのものに役立つもの

第2のカレンシーは「プロジェクトマネジメントそのものに役立つもの」である。コーエン&ブラッドフォードが例としてあげているのは、

新しいリソース、組織的な支援、素早い対応、情報、チャレンジ(成長)の手伝い

などである。このカレンシーは、PMOは結構使っているケースが多い。たとえば、

・困ったときの専門家の調達
・他のプロジェクトや上位組織に関する情報提供
・問題の組織へのエスカレーションと支援の引き出し

などである。また、ある企業では、キャリアの浅いプロジェクトマネジャーがプロジェクトを任されるときに、PMOがプロジェクトマネジメントチームの一員となり、支援しているようなケースもあるが、これは成長の手伝いだと言えよう。

ただ、プロジェクトマネジメントに役立つカレンシーの中でもっとも重要だと思われるのは、素早い対応である。プロジェクトマネジャーに対してこのカレンシーを十分に与えることができているPMOや組織はあまり多くない。

コンサルティングのインタビューをしたときに、8割くらいのプロジェクトマネジャーが事情は分かるが、とにかく動きが遅いので、待っていられず、自分たちでやってしまうということを言っていたIT企業がある。この組織のPMOが特に遅いとは思わないが、「仕事に役立つ」といった場合に、素早い対応というカレンシーは極めて重要ではないかと思う。極端にいえば、素早い対応ができて、他のさまざまなカレンシーが価値を持つといってもよいだろう。

◆立場に関わるもの〜公正なスタンス

このカレンシーもプロジェクトマネジャーにとっては重要である。このカレンシーは組織の風土に依存する部分があり、一般的にどのようなカレンシーがあるとはいえない面もあるが、共通的に通用しそうなものを考えてみよう。

まず、プロジェクトマネジャーの「独立」した立場を認めることである。多くの組織で見かけるのは、プロジェクトマネジャーの立場を上位組織にコントロールされているという認識でいろいろと接しているケースである。つまり、権限委譲をあまり積極的に認めようとしない。また、逆に、行き過ぎた現場主義に走るPMOもいる。

前者の場合は、プロジェクトマネジャーの方からみれば、上位組織の代理人のような感情をもってしまうし、後者の場合には、自分たちの味方だと思ってしまう。

この点において、PMOに求められるものは、規則に対する公正さである。プロジェクトの運用ルール上の権限委譲に基づき、プロジェクトマネジャーの権限と責任をきちんと明確にし、運用していく。これが、プロジェクトの全期間、あるいは複数のプロジェクトに亘ってPMOがプロジェクトマネジャーから信頼される唯一の道である。権限無視はともかく、プロジェクトマネジャーに感情移入するのは決して信頼される道ではないことを肝に銘じておく必要がある。

PMOはプロジェクトはもちろん、組織に対しても一定の影響力を持つようになって初めてプロジェクトマネジャーから信頼されるのだ。その意味で、このカレンシーは信頼を構築するために不可欠なものだといえよう。


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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