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第39回 プロジェクトマネジャーを育てる(7)〜どうすればメンタリングが効果を発揮するか(2007.06.18)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


前回まで、メンタリングのアプローチとして、位置づけ、メンター、視点などについ
て述べてきた。

第36回 メンタリングとは

第37回 プロジェクトマネジメントにおけるメンタリングの位置づけ
 
第38回 望まれるメンター像


実際にメンタリングはなかなかうまく行かないことが多い。メンタリング制度を導入している企業は少なくないが、効果をあげている企業は多くない。その原因はこれまでに触れたものもあるが、メンタリングのまとめとして、著者が今までに経験したうまく行かない理由を挙げて、対策を述べておきたい。

◆メンタリングがうまく行かない理由

メンタリングがうまく行かない理由は、メンター、制度、技術に分けることができる。
それぞれについて、典型的には以下のような理由があげられる。

・メンターに起因するもの
(1)メンタリングに対する理解不足
(2)メンターのメンタリングスキル不足
(3)メンターとメンティの人間関係
(4)コミュニケーションに対するプロアクティブな姿勢の欠如

・メンタリング制度に起因するもの
(5)メンタリングの目的の不明確さ
(6)メンタリングの人事制度上の位置づけの不明確さ
(7)メンターが確保できない
(8)メンターの育成制度の欠如
(9)ホットラインを作らない
(10)メンターの支援が不十分

・メンタリング技術に起因するもの
(11)メンタリングの標準手法がない
(12)メンタリングツールがない
(13)自立性を無視した指導
(14)メンティとのコミュニケーション不足
(15)活動の規範を決めていない

といったものである。


◆メンタリングの効果を引出す3つの取り組み

これらのそれぞれに対して、対策が必要なのだと思うが、メンタリングという活動を考えた場合に、PMOという立場からこれだけは必ず実現したほうがよいというポイントを3つ挙げておく。

ひとつ目はメンターの育成である。日本人は、指導者というのに全人格的なものを求める傾向があるが、プロジェクトマネジメントのメンターはプロジェクトマネジメントの指導者に過ぎない。もちろん、それだけでは不十分なので、メンターに「なにかいいもの」を求めるし、「なにかいいもの」を持つメンターを求める。これがメンターの人材不足にも繋がっている。

ここで考えるべきことは、まず、メンターに対して、プロジェクトマネジメント以外はすべてメンタリングのために付与すべきスキルであると考え、育成をしていくこと。また、メンタリングをメンティの成長機会としてのみ捉えるではなく、メンターの成長機会として捉え、メンターに理解を促していくことだ。これにより、メンターの確保の問題も軽減するだろう。

二つ目は標準手法を作ること。ひとつ目の育成のためにも必要だが、メンタリングで効果を出すためには、個別の案件だけがうまく行けばよいという話にはならない。組織として互いに教えあう、学びあうような風土が不可欠である。そのような風土作りを推進していく足がかりとして、メンタリングの標準的な方法を制定し、それをメンターとメンティーあるいは、関係者が理解することは意味のあることだ。また、コミュニケーションの活性化にも繋がっていく。

3つ目はこれまでに触れてこなかったことだが、ホットラインを作ることだ。メンティーの抱える問題がメンターによってすべて解決支援できるとは限らない、というより、できない。また、あってはならないことだが、実際にはメンターの存在自身がメンティーの問題になっていることもある。このようなケースでは、メンティーがしかるべき人に相談できるようなホットラインの存在が不可欠である。

ホットラインはできれば、エグゼクティブが好ましい。逆に、これによってエグゼクティブの現場理解ももたらす。メンターはやりにくいと思うが、確実に効果がある方法である。


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株式会社プロジェクトマネジメントオフィス 好川哲人


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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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