本文へスキップ

イノベーション実践、コンセプチュアルスキル、プログラムマネジメント、プロジェクトマネジメント、PMOについての最先端の情報、研修、セミナー、コンサルティングをお届けします。

No54. 問題のエスカレーション《PMstyle》(2016.05.27)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木道代


=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=

【目的】プロジェクトチームの影響範囲を超えた問題解決を行う

【用途】プロジェクト期間中、問題解決の最後の手段として用いる

【効用】プロジェクトの進行を妨げる状況をタイムリーの解消する

=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+=+


プロジェクトでスケジュール遅れ、コストオーバーなどの問題が発生した場合、通常は、下記の方法にて、問題解決を図ります。

・課題マネジメント
パフォーマンス目標の達成 
コンフリクトの解消    
権限を使わない影響力   
意思決定プロセス     
プロジェクトスポンサーとの計画変更交渉

そして、どうしても、上記の方法にて問題解決ができない場合、最後の手段として、問題を上位組織へエスカレーションすることに取り組みます。

つまり、上司組織に、現在の状況(ベストエフォートにて問題解決をプロジェクト内で行ったが、残ってしまった問題として)を報告し、上位組織が動くことで、問題解決を図る方法です。
プロジェクトの権限では、コントロールできない範囲を、上位組織にコントロールを依頼するわけです。

例えば、顧客担当分の作業遅延により、プロジェクトが遅れているため、作業の支援を申し出ているが、なぜか拒否されている、他部署から参加することになっているメンバーが作業開始時期になっても、作業を開始できない状況である、などなど。

そのためには、プロジェクトに対して支援する立場である上位組織、特にプロジェクトスポンサーが、プロジェクトを支援するスポンサーシップとは何か、を明確にしておき、エスカレーションの手順、状況に応じて、巻き込むべき人への考慮などをプロジェクト立上げ時に確認し、そして、プロジェクトレビューなどを行う際には、再確認することが重要です。

もちろん、プロジェクトスポンサー自身が確認するとともに、プロジェクトマネジャーはそれらを、図るように心がけることも重要です。

スポンサーシップについては、下記のコラムをご参照ください。

 PMstyle Kit  No2. プロジェクトスポンサーとの正しいつきあい方

そして、エスカレーションという言葉からは、問題を上位組織に上げて、解決してもらうというイメージであり、プロジェクトマネジャーは、問題を上司(プロジェクトスポンサー)や上位組織に報告し、解決を依頼し、プロジェクトスポンサーが上司の考えで問題解決行動を行うということになります。

PMstyleでは、それだけでは、不十分と考えています。

つまり、上司が自分の考えで問題解決行動を行うのではなく、問題解決案を上司の立場になって考え、その案を伝え、共感を得てそして、上司に動いてもらうようなプロアクティブな行動が重要と考えています。

上司に頼むのではなく、上司を使う、動かすという考え方です。

そのためには、上司をコーチングアップするという方法であり、上司の立場、考え方を理解するということです。

上司(プロジェクトスポンサー)を使う、ということも考えてみましょう。

◆関連するセミナーを開催します
━【開催概要】━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「影響力の法則(R)」を活かすステークホルダーマネジメントの実践◆7PDU's
  日時・場所:【Zoom】2024年 05月 09日(木)9:30-17:30(9:20入室可)
      【Zoomハーフ】2024年 06月 12日(水)13:00-17:00+3時間
     【Zoomナイト】2024年 04月 10日(水)12日(金) 19:00-21:00+3時間
       ※Zoomによるオンライン開催です
       ※ナイトセミナーは、2日間です
       ※ハーフセミナー、ナイトセミナーは、事前学習が3時間あります。
       ※少人数、双方向にて、ディスカッション、ロールプレイを行います
  講師:鈴木道代(株式会社プロジェクトマネジメントオフィス,PMP,PMS)
  詳細・お申込 https://pmstyle.biz/smn/influence20.htm
  主催 プロジェクトマネジメントオフィス、PMAJ共催
  ※Youtube動画「ステークホルダーマネジメント
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【カリキュラム】
1.ステークホルダーマネジメントとは何か
2.ステークホルダーの特定
 ・(演習2)ステークホルダーリスト
3.影響力の法則(R) ・影響力とは何か?
 ・(演習3)カレンシーを考える
4.概念的に考えて具体的に行動する・コンセプチュアルスキルとは
 ・本質を見極める
 ・洞察力を高める
5.ステークホルダーと良い関係を作る
 ・(演習5)期待と要求のロールプレイ
6.まとめ
 ・(演習6)カレンシーを再考する
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

メルマガ紹介

本連載は、PM養成マガジン購読にて、最新記事を読むことができます。

Youtube始めました。チャンネル登録お願いします。PMstylebiz

書籍プレゼントはこちらから

お薦めする書籍

メルマガ購読

ブログ

公開セミナー(カテゴリー別)
日付順  カレンダー

お客様の声(掲載をご許可いただいた受講者の方のアンケート結果)

PMコンピテンシーとは

サイト内検索

Facebook

Facebook

Twitter