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第8回 スケジュール作成 (2009.07.21)

プロジェクトマネジメントオフィス 鈴木 道代


◆スケジュール作成

前回は、計画はまずWBSを作成し、ブレークダウンした最下位の項目が作業であり、その作業の期間見積もりについて述べました。

 WBSから作業へ

作業の期間見積もりについては、ファンクションポイント法、類似法などいろいろな手法がありますが、やはり経験値が重要になってきます。
そして、もうひとつ重要なことは、

WBSをきちんと作成し、
変更があれば、その変更をしっかりと管理し、
変更を計画に反映しておくことです。

WBSは、プロジェクトの背景や特徴を踏まえたスコープの計画であり、期間の見積もりは作業がどれくらいで完了できるかという予測です。

その予測に対して、結果を残しておけば、次の計画のときに経験値となってきます。

このプロジェクトの、このWBSの、この項目の作業が○時間で完了した

という事実を積み重ねることが、次の予測に対しての根拠となってきます。

作業期間の見積もりの次には、考えるべきことが二つあります。

まず、一つ目は作業間の順序です。

作業の順序には、通常はFS(Final-Start)の関係があり、ある作業が完了すると次の作業が開始できるという関係です。

ほとんどの作業には、このような流れ作業のような作業の順序で次々と進んでいきますが、1:1の関係だけではなく、1:MやN:1の関係がある場合もあります。

1:Mの場合は、先行作業が終わらないと複数の後続作業を開始できませんので、先行作業は遅れないようにと、注意が必要です。

N:1の場合は、先行作業全てが終わらないと後続作業が開始できませんので、ある先行作業が終わっても後続作業開始までに待ちが発生しますので、その先行作業をなるべく早く実施するのか、なるべく遅く実施するのかを決めることが他の作業との調整部分になってきます。

他に、FF(Final-Final)、SS(Start-Start)の関係もありますので、作業間にどんな関係があるのかを見ていきます。(SFの関係はほとんどありません)

ここで注意すべき点は、WBSを作成する際には、なるべく作業順を考えずに、プロジェクトで作成すべき成果物を最初に挙げてそれをブレークダウンし、そして、作業までブレークダウンできた時点で順番を考えるということです。

最初から作業順を考えますと、プロジェクトで作成すべき成果物が漏れる場合が多いと言われているからです。

作業期間の見積もりの次に考えるべきことのもうひとつは、作業を何人でするかということです。

通常はこの作業は、誰々さんと一本釣りで作業を割り当てることが多いようですが、まず、責任者と何人でどのスキルレベルの人が作業を行うかを考えます。
したがって、○人で作業を実施しますので、○日かかるという工数(日数)が算出されます。

この工数と作業順序からスケジュールを作成します。
誰々さんがこの作業を担当、ということは、スケジュールを作成している途中に、作業負荷(1日の作業時間が例えば8時間以内に収まるように)などを考慮しながら決めていきます。

そして、作成したスケジュールが納期以内であればOKですが、納期以内に収まらない場合は、作業順序や作業担当者数などを変更してみて入るかどうかを確認しながら完成していきます。

では次回は、予算について、取り上げます。

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  講師:鈴木道代(プロジェクトマネジメントオフィス、PMP、PMS)
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※Youtube関連動画 プロジェクトマネジメント基礎(1) プロジェクトマネジメント基礎(2)
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 2.プロジェクト計画をデザインする
 3.プロジェクト計画の骨組みを決める
 4.プロジェクト活動計画書の書き方
 5.予算計画書の書き方
 6.リスク計画書の書き方
 7.ステークホルダー計画書の書き方
 8.コミュニケーション計画書の書き方
 9.プロジェクト計画全体の整合と各計画書の調整
 10.プロジェクト計画書の使い方と段階的詳細化
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著者紹介

鈴木道代、PMP、PMS
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス、PMstyleプランナー
神戸大学工学部卒業後、アパレル企業の情報システム部に所属し、データベース管理者、システムエンジニア、リーダーとして社内システムの開発・マネジメントに携わる。
その後、独立し、小規模のシステム開発プロジェクトを受託し、プロジェクトマネジメントや開発マネジメントを担当する。
2004年、PMPを取得し、株式会社プロジェクトマネジメントオフィスにて、プロジェクトマネジメントのコンサルティング、研修講師、セミナー講師を担当する。2010年、PMS取得。

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