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第29話:コンセプチュアルなコンセプト構想(2016.08.10)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆コンセプチュアルでないコンセプト構想の問題点

問題解決、計画と行動をコンセプチュアルに変えることを考えてきましたが、次はコンセプト構想です。この行動はコンセプチュアル思考力の高い人とそうでない人で大きくは以下のような違いがあるます。

高い:状況を大局的に把握し、全体最適な構想をする
低い:特定の部分に目が行き、部分最適な構想をする

本来、構想は全体的であってほしいわけですが、コンセプチュアルスキルが低いと部分最適な構想を描き勝ちです。その理由は以下のような問題があります。

(1)大局的な視点を持てないため、構造的な構想ができない
(2)特定の部分に固執し、部分最適な構想をする
(3)長期的な視点が欠けた構想になる
(4)構想に自分の視点を持ち込めず、受け身の構想になる

◆問題行動を変える(1)

コンセプチュアルスキルが低い人の意思決定に「問題行動」として多いのは

(1)大局的な視点を持てないため、構造的な構想ができない

という行動です。まず最初に本書で構想といっているのは何かについて明確にしておきたいと思います。構想は見えないものとを見る力です。ただ、構想は頭の中にあるだけで見える化されていません。そこで見える化が必要なわけで、その方法にはコンセプトやビジョンがあります。そこで、本書では、コンセプト構想ということで、構想をし、コンセプトにすることを併せて構想だと考えます。

たとえば、グーグルのラリー・ペイジは「ユーザが一回の検索で目的のウェブページを見つけられる仕組みを作る」という構想を立てました。これをコンセプトとしてグーグルという大企業を作り、世界を変えていったわけです。

この背景には、目に見える大きな問題がありました。それは、インターネットが普及してきた中で、ユーザが自由にウェブページを探せないという問題です。この大局的な視点があったため、何が必要かを構造的に考え、その中で自分たちの検索エンジンを作るという立ち位置を決めることができたわけです。

言い換えると、構想ができるには、目に見えているものから、目に見えないものを具体的な大きな絵にできたわけです。

その際に最大のポイントになるのは、構造的に展開していくということです。グーグルの例でいえば、インターネット上を自由に動きまわることは検索エンジンだけでは実現できません。インターネット自体の構造、通信プロトコルなどさまざまな要素が組みわさって始めて実現できます。今になってみるとグーグルの大成功により、検索が特別なものだと印象がありますが、グーグルがサービスを始めた当時はそうではありませんでした。つまり、すべきことの構造があって、その中で検索を選んだわけです。選んだ理由はあまり明確ではありませんが、少なくともインターネットをめぐるサービスというのがどういう体系か見えていたことは確かでしょう。

つまり、この問題行動を避けるためには、

・大局と分析の視点を持ち、大局から実現すべきことを探す

という行動が必要だと言えます。

◆問題行動を変える(2)

コンセプチュアルスキルが低い人の構想に「問題行動」として多いのは

(2)特定の部分に固執し、部分最適な構想をする

という行動です。この問題行動もよく見かけますが、特定の部分にのみ関心を持ち、構想を進めて行こうとします。構想では、さまざまな情報を集めて、抽象化した上で、大局を見極めることが不可欠ですが、これができていないわけです。結果として、全体最適には程遠い部分最適の構想が生まれます。

グーグルの例で考えてみましょう。もし、グーグルが検索にこだわっていたらどうだったでしょう。グーグルには広告サービスのアドセンスやアドワーズなど、検索をベースにしたサービスがいくつかありますが、検索にこだわっていたら、アドワーズは誕生しても、アドセンスは生まれていなかったかもしれません。インターネット活動全体を見て、ブログなどの活性化とともに生まれてきたのがアドセンスだからです。

グーグルの活動は検索というインターネットの一部でありながら、全体をみていたため、現在のような成功を治めることができたと考えられます。

このようにこの問題行動を回避するには、

・全体と部分の関係に常に気を配り、部分において全体最適を実現する

ことが必要です。

◆問題行動を変える(3)

もう一つコンセプチュアルスキルが低い人の構想に「問題行動」として多いのは

(3)長期的な視点が欠けた構想になる

という行動です。この問題も部分最適な構想をするという問題の一部かもしれませんが、目先の課題にこだわった構造をしてしまうことがよくあります。計画より、構想が重要になるのは、短期より、長期的な視点が重要になっているケースが多く、こういった構想にはほとんど価値がないと言ってよいでしょう。

この問題行動の解消のためには、

・長期的な視点、短期的な視点の両方から繰り返し考えていく

ことに尽きるといってよいでしょう。

◆問題行動を変える(4)

もう一つコンセプチュアルスキルが低い人の構想に「問題行動」として多いのは

(4)構想に自分の視点を持ち込めず、受け身の構想になる

という行動です。意外に思われるかもしれませんが、ものごとに自分の視点を入れるのを嫌がる人は意外に多いものです。もちろん、構想を作って終わりではなく、そこがスタートですので、できるだけ賛同してくれる人が多い構想にしたいという気持ちは分からなくはありませんが、構想はやはり、主観的なものですし、直観あってのものです。

グーグルの例でいえば、ラリー・ペイジの検索をやっていくという構想に最初から全員が賛同したわけではありません。技術的な関心だけで参加している人はもちろんいたわけですし、もっと別のことをやりたくでグーグルにきたエンジニアもいます。このようなエンジニアをグーグルはそれを20%ルールでうまく対応し、今みれば、実にさまざまなテクノロジーに取り組んでいる企業になっています。もし、ペイジがエンジニアのいうことに耳を傾け、事業展開をしていたら今のグーグルはなかったでしょう。

このように、この問題に対しては、

・周囲の意見を聞きながら自分の考えを押し通す方法を考え、自分の考えに従った行動を進めていく

ことが大切だといえます。

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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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