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第21話:多様な意見を統合した新しいアイデアを生み出す(2016.03.10)

プロジェクトマネジメントオフィス 好川 哲人


◆ダイバーシティの実現できない理由

この数年、ダイバーシティが注目されています。さまざまな価値観や意見を持つ人とが集まることがチームやプロジェクト、組織の成功要因だと考えられるようになってきています。

ところが、口でいうのは簡単なのですが、現実にはなかなかダイバーシティーの高いチームというのはできません。理由は2つあって、一つは気持ちの問題です。

どうせ仕事を一緒に仕事をするなら、価値観や考えの合う人としたいという気持ちは誰もが強いものです。このような気持ちが障害になっているようです。そしてもう一つはもっと現実的な問題で、考えが対立したときに誰もが納得のいく結論が出せないという問題です。


◆コンセプチュアル思考でジレンマを解消する

多様な人が集まれば多様な意見が生まれ、そこには意見の対立が起こるのは当たり前です。対立を畏れて同じような考えの人だけで仕事をすることはチャンスを逃すことにもつながるので、ここでジレンマがあります。コンセプチュアル思考を使うことでそのジレンマを解消することができます。

その方法は、具体的な意見で擦り合わせをするのではなく、意見を抽象的に捉える、そこで統合することによって一つの意見にまとめ、再び具体化するというものです。


◆コンセプチュアル思考の適用例

たとえば最近、イノベーションか、コスト削減かで悩んでいるという話をよく聞きます。顧客は少しでも安い価格で製品を手にいれることを望むと同時に、新しい製品を手に入れたがります。新しい製品を提供するには開発コストもかかりますし、調達コストも高めになりますので、安く製品を手に入れたい顧客に対して、ジレンマが生じることになります。このレベルで擦り合せするとたとえば、「低価格化を目的とした新しい製品を開発する」といった答えになり、顧客の求めている方向性と違います。

そこで、それぞれの意見を抽象化してみます。

「コスト削減を行うべきだ」 → 「価格競争力をつける」
「新しい製品をどんどん開発すべきだ」 → 「イノベーション力を強化する」

と考えます。これを統合すると、たとえば、次のようなアイデアが出てきます。

「製品の提供単位を見直し、システム化することにより、イノベーションのコストを下げ、製品価格を下げていく」

このアイデアに納得できれば、具体化し、たとえば、

「製品を部品化し、部品の組み合わせで新しいコンセプトの製品を提供していく。また、新しい部品の開発も行う場合、従来よりも多くの製品で使われるようにする」

といった方向性でどんどん新しい製品を提供していきます。ここであまりよい具体策が出てこない場合には、もう一度、抽象的な意見統合に戻ってアイデアを出し、再び、具体化することを繰り返します。これが統合というイメージです。


◆統合の方法

では、統合はどのように行えばよいのでしょうか?ポイントはできるだけ情報を捨てないことにあります。ロジカルシンキングは情報を捨てることによって論理を作っていくことにポイントがありますが、統合するときにはできるだけ情報を幅広く扱い、その組み合わせによって答えを考えていくことです。ここでは、大局的/分析的の軸をうまく使うといいでしょう。

たとえば、上の例でいえば、大局的にはイノベーションのコストを下げ、製品価格を下げることを常にイメージします。その上で、その方法を要素の組み合わせで分析していきます。すると、製品単位の見直し、システム化といったアイデアが出てきて、統合の方向性が決まってきます。

さて、アイデアを出すという局面は多いと思いますが、上にのべたことは一般にアイデアを出したいときに使えます。時に新しいアイデアを出したいときには有効です。


◆コンセプチュアル思考でブレーンストーミングを充実させる

アイデア出しといえばブレーンストーミングが代表的な手法ですが、一方でブレーンストーミングに物足らなさを感じている人も少なくありません。

ブレーンストーミングは基本的には、具体的なアイデアの連想でアイデア出しを行う方法です。もちろん、そのようなルールがあるわけではありませんので、抽象的なことを言ってもいいわけですが、連想が基本になりますので、具体的な意見が増えます。そのため、なかなかアイデアを飛ばすことができません。これが多くの人が物足らなさを感じる理由です。

アイデアを飛ばすにはどうすればよいのでしょうか?ここで注目されるのが抽象と具象の行き来です。


◆アイデアを飛ばす例

たとえば、コミュニケーションすることを考えてみましょう。コミュニケーションといえばホウレンソウです。ホウレンソウは言葉で伝えることですが、少し抽象化して、伝えることだと考えてみます。

すると、具体的な方法として言葉以外のものが考えられます。しぐさで伝えるとか、目で伝えるとかです。インプロといった方法もありますね。インプロというアイデアはホウレンソウとはずいぶん距離があるものです。アイデアとして飛んでいるわけです。

このように、具体的なアイデアを一旦抽象化して、再び具体的なアイデアを考えることによって最初のアイデアからずいぶん離れたアイデアを出すことが可能になります。

ブレーンストーミングの際に、単なる連想だけではなく、抽象的/具象的の軸を使った思考を入れて具体的なアイデアを考えるようにすると、跳んだ(新しい)アイデアが生まれ、またアイデアの質も上がりますので、ぜひ、実践してみてください。



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著者紹介

好川哲人、MBA、技術士
株式会社プロジェクトマネジメントオフィス代表、PMstyleプロデューサー
15年以上に渡り、技術経営のコンサルタントとして活躍。プロジェクトマネジメントを中心にした幅広いコンサルティングを得意とし、多くの、新規事業開発、研究開発、商品開発、システムインテグレーションなどのプロジェクトを成功に導く。
1万人以上が購読するプロジェクトマネジャー向けのメールマガジン「PM養成マガジン(無料版)」、「PM養成マガジンプロフェッショナル(有料版)」や「プロジェクト&イノベーション(無料」、書籍出版、雑誌記事などで積極的に情報発信をし、プロジェクトマネジメント業界にも強い影響を与え続けている。

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